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電子書籍の割引販売は売上ランキングに大きな影響を与えない

2012.11.13

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 2012年9月、電子書籍の価格決定において談合があったとして、出版社3社が価格決定権を失い、配信サイト側が自由に価格を決定できるようになった。
 この出版社の中の一つ、HarperCollinsの本は、その後割引販売が、配信サイトにおいて行われるようになった。

 「iobyte solutions」は、このHarperCollinsの電子書籍に注目し、果たして割引が売上ランキングに影響を与えるかどうかについて調査を行った。
 今回調査の舞台となったのは、バーンズ&ノーブルのNOOKのプラットフォーム上。割引販売は、大手配信サイトでは連動することが多いので、結果的にAmazonなど他の配信サイトの動向も反映していると思われる。

 さて、この調査結果によると、割引は売上ランキングには大きな影響を与えないことが分かったという。
 割引販売を行った場合、当然ながら利益が少なくなるため、売上がそれ以上に上がってこなければ意味を持たない。

 「iobyte solutions」は、5つのタイトルについてデータを公開しているが、結果的にはいずれも割引後に売上ランキングが急上昇した例はなく(900位代から400位代に上がった本はあるが、売上は些少の差しかない)、割引販売は売上には大きな影響を与えないと結論づけられている。

 日本でもホールセールモデルが導入されれば、割引は出版社の許可なく行われ、割引が自由に行われるようになる。
 紙書籍の場合、再販制度の下に定価販売が義務づけられており、どんなに古い本であっても新刊書店で買う以上、その価格は決められた価格のままだ。

 しかし、電子書籍の場合、他の様々な物品同様に、価格は下落していくだろう。
 また中には、人気タイトルを他よりもたくさん売ろうとして、または客寄せのために割引販売することもあるだろう。
 ただ、少なくとも現状では、消費者は安くなったから購入するわけではなく、結果的に利益の縮小に繋がる可能性はこのデータからでも証明されていると言える。

 ちなみに、「iobyte solutions」が提供している「ベストセラーの価格別分類」を見ると、やはり安いから売れる、高いから売れないというわけではなく、その割合は長期に渡ってそのままであることが見える(ベストセラー内に登場する作品は変わっても、価格の大小によって分布が変わることはない)。

 今後、日本ではどのような価格展開が行われるかは分からないが、同じような傾向が見えてくるのか、注目していきたい。

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How Discounting Impacts Ebook Sales(Digital Book World・英語) 
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