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続・どこであのマンガの電子版が読めるのか調べてみた-7ストアで比較

2013.01.07

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マンガ 電子書籍まとめ

2012年11月に、当ブログでは「どこであのマンガの電子版が読めるのか調べてみた-7ストアで比較」と題し、ストア別にマンガ作品の中で、どの程度が電子書籍化されているかを調べて公開した。

この調査は、11月中旬に行ったが、2013年に入り、果たしてどの程度、電子書籍化は進んでいるのか。
その状況を知るため、改めて同じリストを使用し、同じストアを調査してみた。

前回の調査から、約1ヶ月半。
電子書籍化が進むには十分な時間があったとは言えないが、どの程度の変化があったか参考にしてもらえればと思う。

 

2008年マンガ大賞ノミネート作品「電子書籍化状況」

今回の調査では、前回とは違い、紙のマンガとの比較もしてみることにした。
前回は、単純に1冊でも電子書籍を販売していれば「○」としたが、今回はシリーズマンガも多いため、販売作品の巻数も調べた。

調査対象は、前回同様「マンガ大賞」のエントリー作品。
完結作品、現在もシリーズの続く作品、1冊だけの短編集と様々だが、概ね人気作品は揃っているリストになっている。

調査対象ストアも、前回同様、「Kindleストア」(Am)、「koboイーブックストア」(Kb)、「BookLive!」(Bl)、「ebookJapan」(Eb)、「Reader Store」(Re)、「ニコニコ静画」(Ni)、「紀伊國屋BookWeb」(Ki)。
各サービスの()内は、表記上の略称となっている。
「紙」は、印刷版として発売されている紙書籍の巻数を指している。

また、リスト内でセルがピンク色に塗られているものは、前回は取り扱いがなかったが、今回の調査では取り扱いが開始されていたものを指している。

 

2008年マンガ大賞ノミネート作品「電子書籍化状況」
Am Kb Bl Eb Re Ni Ki
『岳』
石塚真一(小学館)
18 × × 10 15 10 10 ×
『よつばと!』
あずまきよひこ(アスキー・メディアワークス)
11 × × × × × × ×
『海街diary』
吉田秋生(小学館)
5 × × × 3 × × ×
『フラワー・オブ・ライフ』
よしながふみ(新書館→白泉社文庫)
4 × × × × × × ×
『君に届け』
椎名軽穂(集英社)
17 17 17 17 17 15 17 17
『大奥』
よしながふみ(白泉社)
9 × × × × × × ×
『皇国の守護者』
伊藤悠/佐藤大輔(集英社)
5 × × × × × × ×
『とめはねっ!』
河合克敏(小学館)
10 × × × × × × ×
『もやしもん』
石川雅之(講談社)
11 × × × × × × ×
『夏目友人帳』
緑川ゆき(白泉社)
15 × × 2 2 2 2 2
『ひまわりっ -健一レジェンド-』
東村アキコ(講談社)
13 13 13 13 13 13 13 13
『きのう何食べた?』
よしながふみ(講談社)
7 × × × × × × ×

 

2009年マンガ大賞ノミネート作品「電子書籍化状況」
Am Kb Bl Eb Re Ni Ki
『ちはやふる』
末次由紀(講談社)
19 14 14 14 13 14 14 14
『宇宙兄弟』
小山宙哉(講談社)
19 19 19 19 19 19 19 19
『3月のライオン』
羽海野チカ(白泉社)
8 × × × × × × ×
『深夜食堂』
安倍夜郎(小学館)
10 7 7 7 7 7 7 ×
『青春少年マガジン1978~1983』
小林まこと(講談社)
1 × × × × × × ×
『聖☆おにいさん』
中村光(講談社)
8 3 3 3 3 3 3 3
『とめはねっ!』
河合克敏(小学館)
10 × × × × × × ×
『ママはテンパリスト』
東村アキコ(集英社)
4 × × × × × × ×
『トリコ』
島袋光年(集英社)
22 21 21 21 20 20 21 21
『よんでますよ、アザゼルさん。』
久保保久(講談社)
8 8 8 8 8 8 8 8

 

2010年マンガ大賞ノミネート作品「電子書籍化状況」
Am Kb Bl Eb Re Ni Ki
『テルマエ・ロマエ』
ヤマザキマリ(エンターブレイン)
5 5 5 5 5 5 5 5
『宇宙兄弟』
小山宙哉(講談社)
19 19 19 19 19 19 19 19
『バクマン。』
大場つぐみ/小畑健(集英社)
20 20 20 20 20 20 20 20
『アイアムアヒーロー』
花沢健吾(小学館)
10 5 5 5 5 5 5 ×
『娚の一生』
西炯子(小学館)
4 3 3 3 3 3 3 ×
『虫と歌』
市川春子(講談社)
1 1 1 1 1 1 1 1
『海月姫』
東村アキコ(講談社)
10 10 10 10 10 10 10 10
『モテキ』
久保ミツロウ(講談社)
5 5 5 5 5 5 5 5
『高校球児 ザワさん』
三島衛里子(小学館)
11 × × × × × × ×
『アオイホノオ』
島本和彦(小学館)
9 6 6 6 7 6 6 ×

 

2011年マンガ大賞ノミネート作品「電子書籍化状況」
Am Kb Bl Eb Re Ni Ki
『3月のライオン』
羽海野チカ(白泉社)
8 × × × × × × ×
『乙嫁語り』
森薫(エンターブレイン)
4 4 4 4 4 4 × 4
『アイアムアヒーロー』
花沢健吾(小学館)
10 5 5 5 5 5 5 ×
『花のズボラ飯』
久住昌之/水沢悦子(秋田書店)
2 2 2 2 2 2 2 2
『失恋ショコラティエ』
水城せとな(小学館)
5 × × × 4 × × ×
『さよならもいわずに』
上野顕太郎(エンターブレイン)
1 1 1 1 1 1 1 1
『進撃の巨人』
諌山創(講談社)
9 7 7 7 7 7 7 7
『刻刻』
堀尾省太(講談社)
5 5 5 5 5 5 5 5
『ましろのおと』
羅川真里茂(講談社)
7 6 6 6 6 6 6 6
『ドリフターズ』
平野耕太(少年画報社)
2 × × × × 2 2 2
『ドントクライ、ガール』
ヤマシタトモコ(リブレ出版)
1 1 1 1 1 × 1 1
『主に泣いてます』
東村アキコ(講談社)
8 8 8 8 8 8 8 8
『SARU』
五十嵐大介(小学館)
2 × × × × × × ×

 

2012年マンガ大賞ノミネート作品「電子書籍化状況」
Am Kb Bl Eb Re Ni Ki
『銀の匙』
荒川弘(小学館)
5 × × × × × × ×
『大東京トイボックス』
うめ(幻冬舎)
9 9 8 9 9 9 9 7
『信長協奏曲』
石井あゆみ(小学館)
7 5 5 5 6 5 5 ×
『昭和元禄 落語心中』
雲田はるこ(講談社)
3 3 3 3 3 3 3 3
『25時のバカンス』
市川春子(講談社)
1 × × × × × × ×
『ドリフターズ』
平野耕太(少年画報社)
2 × × × × 2 2 2
『グラゼニ』
アダチケイジ/森高夕次(講談社)
8 8 8 8 7 8 8 8
『アイアムアヒーロー』
花沢健吾(小学館)
10 5 5 5 5 5 5 ×
『外天楼』
石黒正数(講談社)
1 × × 1 1 1 1 1
『高杉さん家のおべんとう』
柳原望(メディアファクトリー)
6 5 5 5 5 5 5 5
『日々ロック』
榎屋克優(集英社)
3 × × × × × × ×
『惡の華』
押見修造(講談社)
7 6 6 6 6 6 6 6
『四月は君の嘘』
新川直司(講談社)
4 4 4 4 4 4 4 4
『鬼灯の冷徹』
江口夏実(講談社)
7 6 6 6 6 6 6 6
『となりの関くん』
森繁拓真(メディアファクトリー)
3 3 3 3 3 3 3 3

 

まとめ

今回調査対象とした作品は、重複を除くと、計54作品。
2013年1月7日現在までに紙書籍として発売されている、全巻数の合計は409冊となる。

これをまとめると、こうなる。

●どこのストアでも買えない作品は、15作品(28%)。前回比、-2作品。
●どこのストアでも買える作品は、26作品(48%)。前回比、+4作品。

各ストアごとのまとめはこうなった。

購入できる作品 購入できない作品 前回比
「Kindleストア」 34作 63% 20作 37% +4作
「koboイーブックストア」 34作 63% 20作 37% +9作
「BookLive!」 36作 67% 18作 33% +4作
「ebookJapan」 38作 70% 16作 30% +3作
「Reader Store」 36作 67% 18作 33% +5作
「ニコニコ静画」 36作 67% 18作 33% +2作
「紀伊國屋BookWeb」 31作 57% 23作 43% +3作

 

つづいて、今回調べた冊数ごとだとどうなるだろうか。
各ストごとに微妙に取り扱い冊数は違う。このため、同じ取り扱い作品数であっても、冊数は同じとなってはいない。

購入できる巻数 購入できない巻数
「Kindleストア」 240冊 59% 169冊 41%
「koboイーブックストア」 239冊 58% 170冊 42%
「BookLive!」 253冊 62% 156冊 38%
「ebookJapan」 264冊 65% 145冊 35%
「Reader Store」 251冊 61% 158冊 39%
「ニコニコ静画」 251冊 61% 158冊 39%
「紀伊國屋BookWeb」 217冊 53% 192冊 47%

 

全体の印象としては、品揃えに不安のあった「koboイーブックストア」が取り扱いを増やし、他のストアに迫りつつある。
ただ、調査時点では『大東京トイボックス』に限り最新刊の取り扱いはあるが、その前の巻がないという、おかしな結果にも巡り会っている。

一方で、「紀伊國屋BookWeb」はマンガの取り扱いには不安の残る数字となった。
また、マンガの取り扱いに自信を見せる「ebookJapan」は、他では扱っていない作品も取り込み、ただ1社、取り扱い作品数が7割を超えている。

今回の調査では、たった54作、409冊の取り扱いを調べただけなので確かなことは言えないが、少なくともマンガを読むことを目的とするのであれば、現時点では「ebookJapan」がもっとも紙書籍に近い状態と言える。

 

別の視点からまとめてみる

別の視点からも眺めてみる。
「マンガ大賞」エントリー作品の中には、既に完結し連載終了したもの、また1巻(上下巻)のみで完結している作品がある。
では、完結、続刊ごとに電子書籍化の差はあるだろうか?

全巻電子書籍化 一部電子書籍化 電子書籍なし
完結 7作 6作 2作
続刊 15作 15作 9作

顕著な差ではないが、売れ筋のシリーズものから順次、電子書籍化しているとも言えるかと思う。
ちなみに完結作品のうち1冊のみで終了している作品は、6点。うち4点が電子書籍化されており、数字は合計に等しい。
新刊とその電子化には、まだまだ過渡期のため、タイムラグは生じるだろう。ただ、ここが早まれば、紙書籍がコミックスとして発売され話題になっているのに、電子書籍で読み始めたばかりに紙版は買いにくい、なんていう現象はなくなるだろう(既にそうなっているのでできるだけ早くお願いします)。

 

最新刊発行年度 電子書籍あり 電子書籍なし
2007年 0作 2作
2008年 0作 1作
2009年 1作 0作
2010年 4作 1作
2011年 2作 3作
2012年 31作 8作
2013年 1作 0作

では、最新刊が出版された年代順ではどうなるのか、と思って表にしてみたが、こちらも特に顕著な様子はないようだ。
いずれにしても、紙書籍で売れ筋の作品から、電子書籍化していることは間違いないと思うが、このあたりはストアというよりも出版社や作者の都合もあるだろう。

 

というわけで、ざっくり電子書籍とマンガの関係について調べてみた。
2013年は、特にタブレット購入者が増えると見られている。タブレットとマンガの相性は良く(個人的な体験だが)、また本棚に貯まってしまいいつ処分しようかを迷うこともない電子書籍にはお薦めのガジェットだ。

そんなわけで、ぜひマンガを中心に、多くの電子書籍が出回り、読書という行為の中に、いくばくかでも電子書籍が進出し、生活の一部となっていくことを期待してみる。

※本エントリー中のデータは基本的に公開日時点でのデータであり、その後取り扱いが増えている可能性があります。 

 

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