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経団連が「電子出版権」の新設を提言-著作隣接権については問題視

2013.02.21

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電子出版権

 2月19日、日本経済団体連合会(経団連)は、「電子書籍の流通と利用の促進に資する「電子出版権」の新設を求める」と題する政策提言を発表した。

 政策提言では、今後の電子書籍普及における問題点として、第一に出版者と著作権者間で契約を取り交わす習慣が十分に確立していないことなど著作権上の権利関係・ビジネス慣行に根ざした問題、第二に違法な海賊版の問題を指摘。
 これらを解決するために、「電子出版権」の新設を提言している。

 「電子出版権」とは、下記の4項目を満たす権利として定義されている。

1、電子書籍を発行する者に対して付与される
2、著作権者との「電子出版権設定契約」の締結により発生する
3、著作物をデジタル的に複製して自動公衆送信する権利を専有させ、その効果として差止請求権を有することを可能とする
4、他人への再利用許諾(サブライセンス)を可能とする

 これは、基本的には現在著作権法上で定義される「出版権」に類似されるものとしているが、1)既存の出版者以外にも付与され、2)電磁的な方法またはデジタル情報として出版され、3)自動公衆送信する権利が与えられ、4)他社へのサブライセンスを許可、という違いがある。

 これにより出版者にも差止請求権が認められることになり、違法な海賊版を自ら排除する権限が得られることになる。
 これらを実現するためには、「電子出版権」の締結を出版者と著作権者との間で行う必要性があるため、慣例として行われてきた出版契約の不備がなくなることも期待されている。

 なお、この提言では一部で議論されている「著作隣接権」についても触れられているが、多くの問題点を指摘し、これを実現されるのは大きな問題があるとしている。
 いずれにしろ、この問題は大きな枠組みでとらえる必要性があり、経団連の提言が全てではない。
 ただ、電子書籍は昨年来、一気に普及のスピードを早めており、より以上の拡大を目指す中で、問題点をクリアにしておく必要性があえるのは事実だ。
 どのような結論が出るにしろ、今後に禍根を残さず、著作権者にとって損のないものとして欲しいところだ。

関連情報はこちら

電子書籍の流通と利用の促進に資する「電子出版権」の新設を求める(経団連)

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