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日販が2013年からデジタル教科書配信に参入-大学・企業向けに展開

2012.12.25

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京都造形芸術大学

 12月25日、取次大手の日本出版販売(日販)は、大学向けにデジタル教科書販売を開始することを発表した。
 初年度は、京都造形芸術大学が2013年4月に新設する通信教育部芸術教養学科で採用され、総合教育30科目で使用する市販書籍・オリジナル教材をデジタル化し提供を行う。
 今後は、通信課程を中心に10大学程度での採用を目指すという。

 プラットフォームは、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)が開発した「BookLooper」を利用する。「BookLooper」は、2013年3月から運用を開始する電子書籍配信サービスで、日販は、教科書や教材の電子化、利用許諾を担当する。

 電子書籍は、PC、スマートフォン、タブレットでの閲覧が可能。
 ダウンロードした電子書籍は、横断での全文検索が可能。また、しおりやマーカー、メモを挿入することができ、学習を支援する。
 他にも、図書館との連携、講義資料や手書きノートなどをクラウドに保管するなどの機能も提供する。

 デジタル教科書は、紙書籍と比較すると2~3割程度安く提供される。
 今回発表された京都造形芸術大学の例では、東大出版会・岩波書店・平凡社・春秋社・同成社などの出版社が提供を予定。
 他の大学へと広がるにつれ、参加出版社も増えると思われる。

 教科書など、一定量の販売の見込めるものは、出版社にとって売上の見えやすいコンテンツだ。また、書店でも大学との関係が強いところでは、教科書として採用される書籍を販売することで利益を得ているところもあるだろう。

 一方で、デジタル教科書のように、これを一元管理できるシステムがあれば、この利益を独占できるため、利益が見込める。
 元々、電子書籍の販売や、タブレットなどのガジェットも、大学などの場で採用され、デジタル教科書の配信に使用されることで確たる利益を固められる。また、ここで利用したガジェットの印象は強く、その後強力なユーザーとなることも見込めるというので、Appleなども積極的に教育現場で売り込んでいる。

 また、韓国などでは既にデジタル教科書が、教育現場でも利用されている。
 しかしながら、その評判は教師などの間でもあまり芳しいものではないと言われており、まだまだ本格的な普及は難しいようだ。
 日販の参入で、日本でも本格的にデジタル教科書が普及する糸口となるのか、まだまだ難しいのか、その見極めとなる参入と言える。

関連情報はこちら

日販、大学生の教科書電子化 紙の2~3割安(日本経済新聞)
KCCS、大学・企業向け電子書籍配信サービス「BookLooper」を提供開始(プレスリリース)

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